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文春新書『英語学習の極意』著者サイト

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美術館・画廊メモ 32

平成26年11月13日~12月31日の美術日誌。日付の新しい順に記録してあります。(画廊展はほぼ2件に1件の割合で、これは! というもののみ記録しました。)
各項冒頭の6桁の数字は日付です
(例: 220108 = 平成22年1月8日)。 展覧会名にリンクが張ってあるものは、ぼくのブログ本篇の関連記事へ飛びます。
このひとつ前の 平成26年10月1日~11月12日の美術日誌 は、美術館・画廊メモ 31 にあります。
このひとつ後の 平成27年1月1日~2月20日の美術日誌 は、美術館・画廊メモ 33 にあります


261227 吉田和夏(わか)|Strange Loop (12/6~27) @ Gallery MoMo Ryogoku (亀沢一丁目)
(DMではピンと来なかったのだが、来てみたら、平成22年作品「眠る森」を買った作家だった。「眠る森」は地底の部屋で恐竜となごむ少女を描いていて、うちの娘の部屋にある。今回「自画像」「地図の怪物」も面白いし、オブジェ「小さな祠」も微笑を誘う。)

261226 桑原弘明展 (12/13~27) @ Gallery Tsubaki (京橋三丁目)
(レンズの奥でLEDに照らされた小宇宙を覗き見るために長蛇の列という評判の個展。最終日も近づき、さっと見せていただけた。GT2では過去作品を写真で振り返る。)

261226 三橋 灯(あかり) Oblivion (12/15~28) @ Asagi Arts (銀座六丁目)
(銀座のみごとに路地裏の裏にある画廊。初めて行った。三橋さんは、独特の混色とステイニングのにじみ感でいい味を出す。サムホール判を1枚持っている。好きな作家だ。昭和59年生まれ、多摩美油画 院修了。)

261226 仙石裕美個展 「明日はもっと遠くまで、次の日はさらにその向こうまで」 (12/16~27) @ Niche Gallery (銀座三丁目)
(個展標題作は、見るものをのけぞらせるパワーある構図。仙石さんはシェル美術賞展でも「林檎は落下するが月は空をまわり続け、そして我々は引き合っている」という上下逆転構図の新鮮な作品で本江邦夫審査員奨励賞を取っていて、注目だ。)

261225 麻生三郎の装幀・挿画展 美術と文学の交流 (9/27~27/1/12) @ 神奈川県立近代美術館 鎌倉別館 (鎌倉市雪ノ下二丁目)
(ただただ難解な画家と思っていた麻生三郎の作品を、なんとぼくは中学生の頃から文庫本のカバー画で見ていたのだと知って驚く。麻生三郎も装幀・挿画は社会に開かれた窓として大切にしていたのだろう。)

261225 コレクションの対話 近代美術の傑作 (10/11~27/1/12) @ 神奈川県立近代美術館 鎌倉 (鎌倉市雪ノ下二丁目)
(北川原俊一郎(大14~平18)・京子(大15~ )ご夫妻が平成20年に寄贈した72点の作品に、美術館の所蔵品も加えて展示。北川原さんは昭和55年頃から多忙で海外旅行にも行けなくなったことから昭和60年頃から約20年でコレクションを形成した。)

261225 新春企画 羽子板と正月の風情 (12/12~27/1/18) @ 鏑木清方記念美術館 (鎌倉市雪ノ下一丁目)
(鏑木清方が明治30年代を描いた「明治風俗十二ヶ月」(写真展示)を名押絵師の永井周山が押絵羽子板にした昭和10年作品。『文藝倶楽部』大正元年12月発売の新年号の付録「時代美人風俗雙六」、なんとも粋。復刻版を販売していた。)

261225 東欧アニメをめぐる旅 ポーランド・チェコ・クロアチア (9/27~27/1/12) @ 神奈川県立近代美術館 葉山 (三浦郡葉山町)
(派手さこそないが、やってくれるじゃないの。ポーランドのズビグニェフ・リプチンスキ「タンゴ」(昭和55年、7分54秒)は、30名の実写人物が互いに無頓着に部屋を出入りし動き回る、アニメでしかできない世界。ポーランドのマレク・スクロベツキ“Danny Boy”(平成22年、10分2秒)は、首なしのパペットたちの街で唯一の首あり男が、首なし女との恋のために自ら首を斬りおとす。クロアチアのシモン・ヴォゴイェヴィチ=ナラト「リヴァイアサン」(平成18年、14分40秒)は、高い藝術性のパペットアニメ。)

261224 山本太郎展 古画降臨 Coga Calling (12/24~27/1/6) @ 日本橋高島屋6階美術画廊 (日本橋二丁目)
(四季の日本意匠に光琳の流水渦模様。流水はひしゃげた飲料缶から流れ落ちている。「紅白梅清涼飲料水紋図」など。昭和49年生まれ、京都造形藝大日本画卒、いま秋田公立美大の准教授。)

261221 おおうえなおこ個展「ひとりぼっちワンダーランド」 (12/16~24) @ The Artcomplex Center of Tokyo, ACT 4 (大京町)
(Team-TAN企画。澄んだ大きな青い眼の少女が、ティム・バートン監督「ビッグ・アイズ」の絵の女の子を思い出させたので、iPhoneで映画サイトを見せてあげた。絵葉書を購入。)

261221 X'mas ACT Artist Exhibition (12/17~24) @ The Artcomplex Center of Tokyo, B1F (大京町)
(10号サイズで40名が競作。12/20のパーティーで作家たちが共作した絵が入り口に。吉田嘉名さん「あいはしんぼうづよく」のエロスは、筆の運びがいい現代浮世絵。成瀬ノンノウさん「蟷螂(女)」は交尾するカマキリを腕組みして眺めるセーラー服少女。立澤香織さん「静かな湖畔」が青の新境地。)

261219 ティム・バートンの世界 The World of Tim Burton (11/1~27/1/4) @ 森アーツセンターギャラリー (六本木ヒルズ52階)
(昭和33年8月25日カリフォルニア州生まれのTimothy Walter Burton. 今でこそ圧倒的支持を集める映画監督・アーティストだが、ディズニースタジオのアニメーターになった頃は「ディズニーらしくない」と酷評を浴び続けたという。それでも屈せずに自分の世界をますます追究したティムに共感する。たくさんの作品をまとめて見ると、だんだん飽きが来るのも事実だけど。)

261219 金丸悠児展 ホシノケシキ (12/15~26) @ 四季彩舎 (京橋二丁目)
(金丸さんの絵はあちこちで見すぎてちょっと見飽きた感もある中、今回の木粉粘土・石粉粘土・木・アクリル絵具で制作した動物オブジェは、単なる置物にとどまらぬ爆発的動きが感じられて、すばらしい。もし仮に家が広ければ、床の間に置いて客をあっと言わせたい。金丸さん、この路線、ぜひ続けてください。)

261217 舘鼻則孝(たてはな・のりたか)展 (12/17~27/1/12) @ 渋谷ヒカリエ Tomio Koyama Gallery (渋谷二丁目)
(靴が、ありえないような進化をとげて、オブジェとなる。背高ぽっくりと化した赤い革靴や、肉体を封じ込めたようなガラスのブーツ。漆塗りに螺鈿で英語をカタカナ書きした贅沢な遊びのヘアピン・シリーズも。)

261217 松川朋奈 「真夜中と檸檬と、秘密を少し」 (11/29~12/27) @ Yuka Tsuruno Gallery (東雲二丁目)
(作家自身の自画像を描いてもらったこともある、美しい画家の松川さん。魂の擦り傷を表現するために、あるときは履き込まれた女性の靴をハイパーリアリズムで描き、あるときは女性の赤いマニキュアからだのかすかな傷として描く。TOLOT/Heuristic Shinonome は初めて来た。この個展のおかげだ。)

261217 Jose Parla/Candida Hoefer (12/6~27/1/31) @ Yuka Tsuruno Collection (東雲二丁目)
(ホセ・パルラさんの壁画大作“Haru Ichiban/First Wind of Spring/Through the Tokyo Alleyways - Her Voice Sings”は、182cm×1,591cm. 絵巻物を見るように、抽象の躍動に心を委ねて左右を2往復する。平成26年11月オープンのOne WTC, NYのメインロビーに、パルラさん制作の全長27.5メートルの壁画“One: Union of the Senses”が飾られているという。カンディダ・ヘーファーさんは昭和19年ケルン生まれで、欧州の豪奢な建築の室内空間を超高解像度の写真に仕立てる。)

261217 The EyeEm World Tour./The World's Biggest Mobile Photo Exhibition in Tokyo (12/3~21) @ 72 Gallery (京橋三丁目)
(EyeEmという写真共有SNSアプリでつながる写真家の中から注目の人たちの作品を集めた写真展。小部屋の壁一面にテーマ分類して貼られたミニサイズの写真も面白かった。)

261216 安河内裕也 銅版画創作個展 0からの風景 (12/15~20) @ Galerie SOL (銀座一丁目)
(古代の方舟が現代のビル群へ植物のような根を伸ばし結合する「美しき屍は黄昏の夢を見る」など。エッチングにしては刻線が弱々しく感じられるものもあるが、安河内さんの幻想世界の深化が楽しみ。福岡教育大卒、東京藝大版画 院修了。)

261216 平野実穂個展 VII (12/15~20) @ Gallery銀座フォレスト (銀座一丁目)
(あどけない心だけでは生きられない疾風や波浪をくぐりぬける少女たちの化粧は、巫女の化粧に通じるものがあるような気がする。フォレストでの前回個展でサムホール判作品を購入した作家だ。)

261216 牧 弘子(まき・ひろこ)展 「途切れないように繋ぐ」 (12/11~205) @ ギャラリー アートもりもと (銀座三丁目)
(錆色・苔色に薄日色の襞の奥の幻想。女性に花と蝶と羊と……モチーフがやや過剰ぎみか。昭和62年生まれ、佐賀大西洋画 院修了。)

261215 Gift ―Christmas Art Festa 2014― (12/12~25) @ 小林画廊 (銀座七丁目)
(5人展。田中千智さん「真夜中の花」。暗闇に昏く浮かぶ少女の顔を、幻想のような花々がオーラのように包み込む。)

261215 今井喬裕(たかひろ)展 ―elemental craft― (12/12~20) @ 泰明画廊 (銀座七丁目)
(アニメのキャラのようなかわいい少女が、油画の闇にひそかに息づく。モデルさんが、きゅんとくる仕草を与えてくれることもあるそうだ。人気が高く、ほとんど売れていた。)

261215 Flowers 岡本東子・福永明子・定家亜由子・中原亜梨沙 (12/12~25) @ ぎゃらりい秋華洞 (銀座六丁目)
(中原亜梨沙さんの描く植物は、西洋の植物写実にモダンな華やぎが加わった秀作。)

261212 シェル美術賞展2014 (12/10~23) @ 国立新美術館 展示室1B
(ぼくのイチ押しは、松井靖果(まつい・しずか)さん「バースの肉屋」。肉鶏を雑然と吊るしたショーウィンドーに大きく左半分を占めさせ、扉に入っていく男の後ろ姿。店舗外壁の深緑もいい。写真から起こした絵だが、絵画技法も新鮮。大谷郁代さん「ラビリンス」はストーリー性がにじみ出て、彼女のパステル画の新展開を予感させる。space 2*3 で個展を見た小山久美子さんも「パドック」で入選、おめでとう! 過去の受賞・入選者のコーナーでは、松尾勘太さんのパワーに圧倒された。今井 麗(うらら)さんの彩色もぼく好み。森洋史(ひろし)さんの “The End” (「最後の晩餐」の換骨奪胎)にも注目。)

261212 弘田一成展 ―話師 II― (12/11~25) @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目)
(DM の絵は今年もっともユルい絵でペケだったが、腹話術師と人形を描いたものだと、個展に来てみて納得。華やぎのある彩色で、味のある人物画を描けるひとだ。DM にも他の作品を使えばよかったのに。)

261212 Expected Artists 2014 前期 (12/11~17) @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目)
(4人展。写真展示の小林紗由里さんが小鹿ちゃんのようにかわいい人だったので1票。多摩美の藝術学科だそうですが、バシバシ撮って修業するといいですね。)

261211 赤瀬川原平の藝術原論展 (10/28~12/23) @ 千葉市美術館
(ネオ・ダダからハイレッド・センター、千円札裁判にトマソン探しと、赤瀬川さんのアートへの関わりって、極めて集団行動なんだなぁ。それでいて、各時期ごとに孤独に制作に励んだ秀作をちゃんと残している。ぼくの好みは『漫画主義』誌や『櫻画報』誌に残された奔放なイラストだ。膨大な著作をも残したひとなのだと感服した。個展開催の2日前、平261026に、かねて療養中だった敗血症で逝去。77歳。みごとな人生を生きられたかただ。)

261211 濱中利信(としのぶ)コレクション ~エドワード・ゴーリーの世界2~ Gorey Library 「ゴーリー・ライブラリー」 (12/2~27/1/10) @ ヴァニラ画廊 (銀座八丁目)
(前回のポスター展に引続き、今回はブックデザイン。ゴーリーが装丁した本を、よくぞこれだけ集めたものです。原画も数点。印刷物だと網羅的な蒐集が可能なので、コレクターの偉大さが際立ちますね。)

261211 荒木経惟 往生写集 ― 東ノ空・PARADISE (10/22~12/25) @ Shiseido Gallery (銀座八丁目)
(朽ちかけた花と、ひなびた人形の顔の組合せ静物を撮った Paradise 2014 シリーズ。荒木経惟曰「花は死の一歩手前が最も官能的」。)

261210 公募「日本の絵画2014」入賞・入選作品展 (12/8~20) @ 永井画廊 (銀座四丁目)
(青木香保里さん「境界 IX」が佳作に。くらげの乱れ舞うさまを描き続けてきたが、今回は抽象度を増して、白い花のように美しいくらげが海の光のなかに舞う。ひとつの到達点に達した感じだ。川越ゆりえさん「羽化」も佳作に。昆虫オブジェ連作を作り続けてきた彼女だが、今回ポップでメカニカルな蛹から這い出るのはイキモノ感が横溢する蛾、蛾、蛾。門谷京子さん「春草」は多色水性ペンで丹念な写実。)

261210 たいせつなもの展 ―diamond― (12/5~23) @ 靖山画廊 (銀座五丁目)
(「ダイヤモンド」をお題に41人が競作。極めつけは、池尻育志さん「ダイアーモンド」だ。米国中西部だろうか、地底から突如立ち現れる、高層ビルよりも巨大な大アーモンド!)

261210 高波壮太郎展 「ザ・ビギニング・オブ・スペース ― 神々の開闢」 (11/17~12/6) @ 吉井画廊 (銀座八丁目)
(西伊豆でシュノーケル潜水中に出会った海中世界をモノクロで縦70cm×横30mに大展開。ちなみに白鵬関の化粧まわしも高波さんのデザインの由。)

261210 187人のクリエイターとハンディキャップのあるつくり手の工房による 東北和綴じ自由帳展 (11/26~12/20) @ Guardian Garden (銀座七丁目)
(クリエイションギャラリーG8 と共催で展示作家も2分割。宇野亞喜良さんと上田風子さんが表紙をデザインした自由帳を注文した。)

261209 異境 五味文彦・前原冬樹・石黒賢一郎・水野暁・藤田貴也 (12/5~20) @ Gallery Suchi (日本橋茅場町二丁目)
(藤田貴也さんの “Eiko” は、女優・鈴木杏さん似の女性を描いた連作。許されるなら日々対話したい気持ちにさせられる。石黒賢一郎さんの「けっこう仮面」には、マイッタなぁ。遊ぶなら、徹底して遊ぶのですね。五味文彦さんの “Utsusemi” は半年かけて描きこんだ vanitas 作品。狐や貂(てん)の剥製が、写実を極めながら決して生きた動物ではなくあくまで剥製としてそこにある。あえて剥製にしか見えないように写実したすごさ。鉱物質な目の描きがポイントのようだ。前原冬樹さんの平成20年発行の写実木彫の小図録を購入。)

261208 みんなのギャラリー第17期展覧会 白鳥純司個展 ハリネズミの Kotetsu (12/11~17) @ みんなのギャラリー (平河町一丁目)
(この画廊、はじめての訪問。ハリネズミは虎徹くんが死んでから描き始めたのだという。悼む気持ちがこもっているからか、凛々しいハリネズミに声援したくなるほど。昭和58年生まれ、東京藝大日本画卒。)

261207 庄司朝美展 砂漠の骨の音の柔らかさ (11/28~12/7) @ Sakura Gallery (江東区常盤二丁目)
(ドローイング+糸+紙細工、はたまた写真+つぶやき+英訳添削。不思議に見入らせるちからあり。昭和63年生まれ、多摩美版画 院修了。)

261207 Jinen Gallery Pre-Opening: Art Salon Vol.3 (11/29~12/7) @ Jinen Gallery (日本橋小伝馬町)
(かんの自然(じねん)さんが意を決してオープンした画廊の初展示、8人展。ずいぶん広々としてきれいなスペースなので、びっくり。2室にして使っていたが、ぶち抜くことも可。応援してます!)

261207 The 3rd GENOMICA *引き継がれる、画家たちの遺伝子(ゲノミカ) (12/1~7) @ 東邦アート (芝公園三丁目)
(多摩美造形学科出身者を中心にした8人展。柴田悦子画廊で会った守屋正明さんからDM受領。照本美幸(てるもと・みゆき)さん、小笠原雄介さんの描く人物画がよかった。東邦アートには初めて来た。)

261205 服部潤 第14回作品展 (11/30~12/6) @ シルクランド画廊 (銀座六丁目)
(シルクランド画廊からいつになく渋い DM が来た。後ろ向きの裸婦に獅子をからませ、周囲に1字1字刻むように経を綴った平成18年作品「般若心経」に魅せられ購入(tricent okdek sep mil + i)。「詩・書・画による三界苦輪寸描家」服部さんは昭和48年宮崎県生まれ、作品創作は平成17年に始めた。いまは写経を宮崎刑務所の受刑者らにも指導している。貪・瞋・痴の木彫3作もおもしろい。)

261204 2014年の風景画展 (12/2~14) @ The Artcomplex Center of Tokyo, Act 5 (大京町)
(6人展。意外にもここに大槻香奈さんがいて、生まれ故郷の一見して地味な景色を粗いタッチで描いている。よく見れば、点在する極彩色や輝くラメなどに、さりげなくもしっかりと大槻香奈がいる。)

261204 成瀬ノンノウ個展 嵐を待ち侘びて (12/2~7) @ The Artcomplex Center of Tokyo, Act 2 (大京町)
(新婚のノンノウさん。職場結婚だそうで、おめでとうございます! 前回のトップレス「風神・雷神」に引続き、今回の呼び物はトップレスの「金剛力士女體図」2連作。ぼくは、妖しい時間が浮遊する「手鏡」を買った(kvardek mil + i)。)

261204 Team-Tan 企画 Four witches ~四つの魔性III~ (12/2~7) @ The Artcomplex Center of Tokyo, Act 1 (大京町)
(丹伸巨さんが関西の若手作家4人を東京でお披露目する企画。みそらさんの「蟲毒」「人という獣(ケダモノ)」は怪奇絵本に仕立てたくなる。一紅(かずこ)さんのイラストの線は、近藤聡さんの「きやきや」の優しさ。)

261204 平成26年特別展 江戸時代の罪と罰 (11/22~12/14) @ 国立公文書館 (銀座六丁目)
(ポスターに使われた大混雑の牢屋の図は河鍋暁斎『暁斎画談』「東京府の獄屋」。江戸時代の刑執行のようすの彩色図は、北町奉行組与力・蜂屋新五郎・編『徳鄰厳秘録』。6枚重ねの畳に坐る髭の牢名主の図など『鑑定徳川律法』は明治13年の著だ。それにしても、小伝馬町の牢屋の収容人数は江戸中期は100人以下、江戸後期は200~400人というから、犯罪者は実に少なかったのだろう。)

261204 ジャック・ドゥミ 映画/音楽の魅惑 Le monde enchante de Jacques Demy (8/24~12/14) @ 東京国立近代美術館 フィルムセンター展示室 (京橋三丁目)
(フランスの魅力の結晶のような存在だ。「シェルブールの雨傘」のドゥミ監督が、昭和53年には日仏合作映画「ベルサイユのばら」を撮っていたとは!)

261204 松山 賢 個展 「抽象画ある。彫りがある。」 (11/29~12/20) @ 木之庄企畫 (八重洲二丁目)
(セクシーな女性たち。「抽象ガール」は旧作に手を加えて、抽象デザインの背景と少女の写実美の対比がいい。「彫りガール」も旧作に手が入っている。花の入れ墨を少女の体にもきりきりと彫り込んだ。「風景ガール」連作は街場に全裸の女性を闊歩させる。)

261203 長谷川利行(としゆき/りこう)展 (12/1~15) @ 羽黒洞 (京橋三丁目)
(鈴木大吉コレクションから。浅草の雷門やロック座を描いた絵がいい。渋くも荒ぶる筆致に獣的魅力あり。明治24年~昭和15年の生涯、49歳で逝った。画廊に置かれた作品集の巻末、原初的な詩作品もよかった。)

261201 井上 直(なお)展 (12/1~13) @ art space kimura ASK? (京橋三丁目)
(顔面を描かない絵に不満が残ることがままあるが、井上さん(女性)の絵の登場人物たちは、頭も手脚も見せず白いトレンチコートだけ。こう来ましたか! 静謐な幻想文脈で「物語の後の物語」シリーズを展開する。小図録に東京国立近代美術館主任学藝員・大谷省吾さんが一文を寄せている。)

261201 箱嶋泰美(はこしま・やすみ) “Vivid living” (11/10~12/6) @ 南天子画廊 (京橋三丁目)
(NY の劇場空間を描く依田洋一朗さんが東南アジアを放浪したら、箱嶋泰美作品に張り合うことになるかも。ヴィヴィッドな色彩が思い切りぶつかり合い、シアターレストランの俯瞰情景が描かれる。DM の「夜をゆく」も、巨大な魚の腹は歌い踊るパフォーマーたちの空間だ。夜景の描き方もいい。下塗りに黒を塗り重ねたあと、情景をナイフで削り出す。シャープな線が、夜景の光彩そのものだ。昭和54年生まれ、ウィーン短期留学、東京造形大 院修了、タイ留学。)

261128 日本・スイス国交樹立150周年記念 フェルディナンド・ホドラー展 Ferdinand Hodler: Towards Rhythmic Images (10/7~27/1/12) @ 国立西洋美術館
(色彩感覚や画面を切り取るセンスは若い頃から一貫している。舞踏藝術の新たな展開を自作に取り入れ、それがまた舞踏藝術に影響を与えるというプロセスは、アートの神髄ではなかろうか。1905年作品の「シェーブルから見たレマン湖」の構成や彩色方法がもろに浮世絵! 1910年作品の「トゥーン湖とシュトックホルン山脈」の色彩べた塗りの山も、浮世絵だ。このジャポニスムは、もっと指摘があってもよいのでは?)

261128 改組 新 第1回 日展 (10/31~12/7) @ 国立新美術館
(洋画部門が充実。従来の日展になかった裸婦もちらほら。日本画は、描きかけですかと言いたくなる作品多し。詳しくはまた加筆します。)

261128 河合央江(かわい・ちかえ)展・9 (11/24~29) @ 巷房・2(地下) (銀座一丁目)
(写真作品かと思われた DM の女性のみだれ髪。みごとな鉛筆画でした。欲しくなりました! 買わなくてごめん 作家は大柄の美人で徳島出身。藝大を目指したけれど果たせず…と。お母さまも上京して来ておられました。女性を描いた過去作品の絵葉書3枚購入。)

261128 星野有紀展 “sugar blues” (11/19~29) @ ギャラリー アートもりもと (銀座三丁目)
(画廊の絵より作家がきれい。作家の全身自画像は、部屋にあったらずっと彼女といるような錯覚を与えることでしょう。2点を除き友人がモデルだそうですが、売りたければモデルさんはやはりちゃんと選んだほうが…… でも結構売れていた。昭和63年生まれ、筑波大洋画 院 博士後期課程在学。)

261127 赤江かふおの世界 ~主観と客観の交差~ (11/24~29) @ ヴァニラ画廊 展示室B (銀座八丁目)
(作家は女性で、自己出演の妖しい写真冊子をいただきました。ちょっとアブナい漫画とドローイングの展示。展示室隅に女性を描いたドローイング満載のA5判のモレスキンが5万円で売られていて(そこには作家の本名も書いてあって)、かなり迷いましたが買わず。ごめんね。)

261127 阿部清子展 「番(つがい)、鎹(かすがい)」 (11/27~12/6) @ ギャラリー広岡美術 (神田駿河台三丁目)
(DMの「六感清浄」は、目を見開いた少女の肩から上のセミヌードで、髪型は「サザエさん巻き」が6つ。よく見れば、巻きの1つ1つに白熱電球が点っている仕掛け。六感きらりをユーモアこめて正統日本画で描く。ふつうでは収まらない阿部清子の面目躍如。)

261126 さいごの雨 中野真典展 (11/25~12/2) @ ギャラリー枝香庵 (銀座三丁目)
(児童画ふうのへたうまだが、たんたんさんとはまた違う作風。モノクロの、一見して木炭画に見える小品、一輪車娘の「出番待ち」とシャガール作品のような「馬とおんな」に惹かれたが、なんとこれらも油画という。)

261126 柳瀬俊雄・柳瀬俊泰 「父との二人展」 ~時代を越えて引き継がれたブルー~ (9/16~11/30) @ パークホテル東京 25階アートラウンジ、31階・32階回廊 (東新橋一丁目)
(31階・32階も使うことで展示作品も増えた。俊雄の人物画、俊泰の風景画、どちらも大サイズの作品がいいが、小品は凡庸か。俊雄が河出書房新社の世界文学全集のために描いた挿絵原画も14点。俊雄の恩師・中村研一作品も展示あり、「コンゴのマリア Marie de Congo」に見入った。ほか、俊泰さんの叔母・飯田弥生の作品も。)

261125 橋田直人(はしだ・なおと)展 (11/24~12/6) @ 十一月画廊 (銀座七丁目)
(NY の酒場やカフェの群像は写実画として一級だ。黒目が描かれず白目だけでこちらを見つめるヒトの群れはたちまちゾンビの別世界のようにも思える。女性の水着姿やゲイの接吻にゴキブリの白抜きを重ねて生みだされる不協和音も強烈だ。昭和53年生まれ、美大に入らず修行を重ねての初個展。)

261123 安掛正仁(あがけ・まさひと)写真展 蛞蝓草紙外伝 ―ナメクジソウシガイデン― (11/15~24) @ ポスターハリスギャラリー (道玄坂二丁目)
(今年見た写真展の中でサイコー! 写真集を買った。魔界の窓口が、ほらそこの路地裏にあることを、さらりと見せてくれる。昭和44年生まれ。平成21年に新宿三丁目にサードディストリクトギャラリーを立ち上げ。)

261121 日本国宝展 祈り、信じる力 (10/15~12/7) @ 東京国立博物館 平成館 (上野公園)
(金曜夜なのに大変な人出で、閉館まぎわまで展示前半にも人がかなりいた。11/21~12/7 は日本の国宝土偶全5体がまとめて展示される期間にあたり、ラッキーだった。それぞれ卓上に置けるほどのサイズだ。「漢委奴國王」の金印に長蛇の列だったが、輝きのサイズを第2列からちらりとうかがえた。奈良国立博物館所蔵の12世紀の「地獄草紙」も興味津々の人たちで大人気。和歌山 有志八幡講所蔵、12世紀の「阿弥陀聖衆来迎図」3幅は、楽器をかなでる菩薩たちが晴れやかな笑いに満ち足りた絵。奈良 安倍文殊院所蔵、13世紀初頭の善財童子立像の、見る角度ごとの表情を追うのも楽しい。
総合文化展は、11/5~27/1/12 のブース企画「能面 創作と写し」で能面にも「小面(こおもて)」「万媚(まんび)」「曲見(しゃくみ)」のように、わずかな違いによるヴァラエティがあることを知って驚き、図録を購入した。)


261121 Katayama Joe 片山穣 展 ―Terminal― (11/20~30) @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目)
(綿布に染料で染めつける技法で、群像の静かな暴力、群像のなかの孤独を描いてみせる。白抜きされた多数の人物のなかで、ひとりだけシラっと立つ “I'm here” にしびれた。)

261121 MY duo 2014 真条彩華 財田翔悟 (11/20~30) @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目)
(真条さん、佛教美術に現代の微風が吹く独特の様式が板についてきた。今回は赤は使わずにモノクロと金で。財田さんと組み合わせた画廊のセンスも絶妙。)

261120 大串祥子(おおぐし・しょうこ) 美少年論 Men Behind the Scenes (10/17~29) @ ヴァニラ画廊 展示室A (銀座八丁目)
(この画廊ですから官能ゲイ写真を見せられるかと誤解を招きますが、英国イートン校生やドイツ軍兵士などを正面きって撮ったフツウの写真でした。カッコいい男性が女性の心をくすぐるのでしょう。)

261120 第11回 1_WALL 展 (10/27~11/20) @ Guardian Garden (銀座七丁目)
(平成3年生まれの北田瑞絵(みずえ)さんの「性(さが)アンドインスティンクトイン彼女」がサイコーだ。ヌードになってくれた数名のモデルさんたちから距離感なしの表情を引き出している。グランプリは別のひとだったけど、ぼくは北田瑞絵さんを推す。)

261120 第339回企画展 グラフィックデザイン展<ペルソナ>50年記念 Persona 1965 (11/5~27) @ ギンザ・グラフィック・ギャラリー (銀座七丁目)
(昭和40年、銀座松屋で6日間だけ開催された、日本のグラフィックデザインの歴史に残る神話的展覧会の再現展。図録まで再現版を作ってくれた。50年前にすでに現代グラフィックデザインは完成形に達していたのだと痛感。)

261119 ポーラ銀座ビル5周年記念企画 フジタ、夢をみる手 (10/24~12/28) @ Pola Museum Annex (銀座一丁目)
(展示点数が47点と多いのは、15×15cmの「小さな職人たち」シリーズの30点を含むから。ポーラ美術館新収蔵の「グロテスク」は、千と千尋の異形の人々を思い出させる。同じく新収蔵の「シレーヌ」は魔女人魚ふたりに寄せる魚群と海の天使。両作とも東京での初公開。)

261119 生誕200年 ミレー展 愛しきものたちへのまなざし (11/1~12/14) @ 宮城県美術館 (仙台市青葉区川内元支倉)
(府中市美術館展を見られずにいたが、図らずも出張先で巡回展に遭遇した。三菱一号館美術館のボストン美術館ミレー展よりもずっと充実していて、ミレーの人となりに触れることができる。最初の妻 Pauline Ono を描いた3点は清楚ではかなげで愛らしく、2度目の妻 Catherine Lemaire を描いた絵は官能的な海女のようなみだれ髪。バルビゾンで3男6女に恵まれるまで愛し抜かれた。1860年頃の作品「慈愛」「子供たちに食事を与える女」は優しさに満ちていて心打たれる。)

261119 コレクション展示 平成26年度第III期 (9/9~12/14) @ 宮城県美術館 (仙台市青葉区川内元支倉)
(レベルの高いコレクション展だった。特集「モダン都市(1923-1945)の風景」は、大沼かねよ「シューズ・クリーニング・ショップ」(昭和8年)、和田三造の多色木版シリーズ「昭和職業絵尽」、斎藤長三の不思議な未来図「人々のいる丘」(昭和13年)に注目した。松本竣介「画家の像」(昭和16年)は、神奈川県美術館所蔵のものより完成度高し。吉井忠「二つの営力・死と生と」は近景のブランコの女と遠景のきのこ雲が預言的だ。猪熊弦一郎「葉を持つ女」は藤色の肌の女がピカソの青の時代ふう。李禹煥「線より」は、光が立ち上るような動感を作り出している。カンディンスキーの5点は、傾向の異なるものをうまく揃えた。Paul Klee「中国風の絵」(大正12年)がいい。)

261117 嶋本昭三展 (10/30~11/24) @ Whitestone Gallery (銀座五丁目)
(「具体」のひと。中心点から墨流しのように各色の油絵具をひろがらせて絶妙な層をつくった作品は美しいが、絵具散らし画や、破き絵には共感できなかった。この画廊、空気の読めないお節介男がいて不愉快で、ずっと行っていなかった。今回もお節介な感じ。充実したパンフレットには感謝です。)

261116 アーカススタジオ ARCUS Studio: Residency for Artists/Experiments for Locals @ 茨城県守谷市板戸井2418 もりや学びの里
(廃校の小学校。600倍の競争率のなか選考された 3人の海外アーティストが滞在中。昭和53年アルゼンチン生まれの Florencia Rodriguez Giles さんが、コンテンポラリーな地獄絵を描いていた。本人にそれを言ったら「地獄というより、煉獄ね」。観客参加型で仮面をつけ刺繍入りの布をまとい喃語しつつ煉獄の人々を演じるパフォーマンスも折々。ほか2人は、オランダ国籍のクルド人 Seyit Battal Kurt さん(映像制作)とキプロス人の Constantinos Taliotis さん(空間設計)。)

261116 取手アートプロジェクト Takasu House @ 茨城県取手市高須
(茨城みなみ農協高須支店の2階建てビルを改装。半農半藝を旗印に、自然染料による作品制作など。東京藝大も協力している。10/31~11/16「色からはじまること 秋本貴透×岡博美展」)

261116 アトリエ米蔵 @ 茨城県利根町
(米蔵だった場所。平成21年から6~7名のアーティストが制作活動。雑然とした作業場だ。さらに4~5人のアーティストが倉庫として使用。奥のスペースでは高さ3メートルのゴジラ(内臓露出機能あり)の制作中だった。フラクタル幾何デザインの松下徹(とおる)さんの作品がうつくしい。焼き芋をごちそうになった。)

261116 航大|Studio Kodai @ 茨城県取手市井野71
(段ボール工場だったところ。「航大」は、協力的な大家のイワタさんの孫の名を記念した命名。A棟からD棟まで、整然として広い。24名のアーティストが家賃を分担して使っている。圧巻は森靖(おさむ)さんの木彫。巨大な乳房をはだけたエルヴィス・プレスリー像「ロックンロールジャンボリー・ホルモン」は高さ4メートル近い大作。細やかに幻想人物を彫り出した木彫もいい。SMAP の中居正広さんのような風貌の森靖さんのパワーと技量、恐るべし! 升谷(ますたに)真木子さんの連続パターンのデザインも風合いが美しくて、好きだ。場内を案内してくれた小牟田(こむた)悠介さんは、アクリルで色重ねし研磨した色彩面を組み合わせて紙飛行機の展開図を連作。)

261116 井野アーティストヴィレッジ @ 茨城県取手市井野団地3-16
(東京藝大と取手市役所が連携して、UR都市機構の協力で井野団地内ショッピングセンター1棟(7戸)を改修し、共同アトリエとして平成19年に開所。ガラスの諸相を追究する栗山斉(ひとし)さんは ちょうどTS4312で2人展開催中だ。藤林悠(はるか)さんは、蛍光灯や電線をモチーフに画像・映像作品を。総じて、いかにも藝大っぽくハイブラウな作風の作家が多い。もっと遊んでよぉ! いや、本人たちは十分に遊んでるんだろう。)

261116 拝借景 @ 茨城県取手市井野一丁目8-1
(民家を改造したスペースに、月替わりで2人の作家が作品を展開する。ぼくはちょっとピンと来なくて、5段ほどの階段を上がったところに設えられた茶室のような2畳間で、今回のツアー参加者の石丸桃麻(とうま)さんと話し込んだ。石丸さんは神楽坂・光鱗亭ギャラリーの手伝いをしている由。光鱗亭は朗読劇の場所に使えそうだ。)

261114 池田俊彦展 “美しい角 Beautiful Horn” (11/14~12/6) @ 不忍画廊 (日本橋三丁目)
(銅版上の細かいドットの集積によるインクの盛り上がりで作られる漆黒。画廊の荒井裕史さんが解説してくれた。うごめくものたちは、異形でありながら解剖学に裏打ちされているのか、こころよく ぼくを だましてくれる。ファイルの旧作の小品のうち「翁-Q 円錐の反乱」(平成18~20年作品)の諧謔ぶりに惹かれて購入(tridek du mil + i)。新作「笑う老王 ―美しい黒い角―」を挟んで、作家と記念写真を撮った。)

261114 美の予感 2014 ―Metamorphose― (11/12~18) @ 日本橋高島屋美術画廊 (日本橋二丁目)
(清新な工藝9人展。どの作家も光るものがあったので、全員列挙すると、小田橋昌代、上出惠悟、小曽川瑠那、新宮さやか、佐野 曉、高木基栄、増田敏也、桝本佳子、増村真実子の皆さん。)

261114 三瀬夏之介 「画家の方舟」 (11/12~12/1) @ 日本橋高島屋美術画廊X (日本橋二丁目)
(昨年の平塚市美術館での個展は力強い墨作品が展開していたようで、見られず心残りに思っていたが、本展の作品はやや一本調子。いささかがっかりした。でも、日常雑多のものを置き並べた空間コラージュのコーナーが面白かった。)

261113 巨匠たちのアート・ポスター ―パリ・ムルロー工房から― (11/4~27/1/9) @ ノエビア銀座本社ビルギャラリー (銀座七丁目)
(カンディンスキー、デュフィやマティスらが手掛けた広報ポスター。リトグラフゆえに今日ウン十万円のクオリティなわけで、これが街なかに無造作に貼られていたのかと思うと、くらっと来そうだ。)

261113 Lorenzo Fernandez ロレンツォ・フェルナンデス (11/5~12/13) @ ギャルリーためなが (銀座七丁目)
(おもちゃや部品、色粘土にアクセサリーなど、人工物で構成する静物空間を、近寄って見ても写真としか思えないほどの究極のリアリズムで絵画化する。この世界に慣れると、きゅっと引き込まれる。カラーよりモノクロ絵画に惹かれると言ったら、日本人はそういうひとが多いのだとギャラリストの言。ところで、「ロレンツォ」とあるがスペイン語なら「ロレンソ」だろ。)


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